e-翻訳ポータル JAPAN [翻訳者の独り言]



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[20] タイピングの練習よりも早口ことば?
ワタナベシンイチ : 2002/6/30(Sun)1:09
自分でいうのもなんですが、僕のタイピングは相当速いです。ケンシロウの百烈拳、あるいはアラシ君の炎のコマ並みです(笑)。キーボード上のプリントはすぐに擦り切れて、見えなくなります。けど、こういう過信からか、少し指を酷使しすぎたようです。最近、指の関節が痛くなってきてしまいました。腱鞘炎、注意しておいたほうがよいかもしれません。

で、これからはなるべくタイピングをしなくて済むようにと、時々話題になる訳語の一括置換の導入とかを検討していたのですが、そんなことよりも、そもそもキーボードを使わないようにすればいいんじゃないか、と気付きました。

それで導入してみたのがIBMのViaVoiceV9です。これはマイクに向かって喋ると、それを認識してテキストに変換してくれるソフト。でも、まあ、そうはいうものの、どうせ昔のOCRみたいに、ろくに使い物にはならんだろうと、大して期待せずに投機的な思惑で買ったのですが、これが思ったよりずっと高い精度で認識してくれるので、驚いちゃいました。

このソフト、はじめは頭悪そうなんですが、訓練していくうちに、まあまあ使えそうなレベルで認識してくれます。ただ、やっぱり動作がまだ重い。現在のウチの環境は1000MHzのペンティアム3+メモリ256Mですが、このマシンパワーではちょっとストレスを感じます。特に誤認識に修正を加えようとしたりすると、かなり待たされるようです。というわけで、マシン性能が倍くらいになったら、本格的に使っていこうと思っています。それまでは、暇なときのお遊びですね。

けど、このソフト、結構はやく喋ってもちゃんと認識してくれます。また、少しゆっくりめに話したとしても、それでもタイピングするよりは、はるかに速いです。僕でも追いつけません。この入力時間の短縮は、翻訳作業を進めるうえでも、大きなメリットになるのではないでしょうか。ただ、原文を見て、口で喋りながら、翻訳をする、というスタイルには、慣れが必要かもしれませんが。あと、外で仕事をしたりするときには、ちょっと使えませんね(笑)。

というわけで、音声認識には期待大です。今後、パソコンの入力方法として音声認識の利用が拡大していくこと、また、パソコンだけでなく、PDAや携帯電話の入力手段としても普及するであろうことは、大いに予想されますから、今からIBMの株でも買っておいたほうがよいかもしれません。他の部門の業績が気になるという方はドラゴンスピーチのScanSoft株でもよいかも。でも、株で大損しても僕を訴えないでくださいね(笑)。やっぱ地道に翻訳してたほうがよいかな。

[19] レッツゴーホットスポット 〜 暑い夏はカフェで仕事 〜
ワタナベシンイチ : 2002/6/13(Thu)21:52
今、日本に帰ってきているのですが、日本のネット環境も大分変わってきましたね。ついこの間まで56kモデムが通信の主流だったはずなのに、それがはるか昔のように感じられます。

今、僕が注目しているのは、いろいろな商業店舗に無線LANを設置する動きが活発になってきていること。こういう地点のことをホットスポットと呼ぶそうです。モスバーガーやマクドナルドなどで無線インターネットが可能となるようですね。

今回、帰国して真っ先に購入したのがKDDIのAirH”カード。おかげで今は128kの速度で所構わず常時接続状態ですが、これ以上の速度が出るなら、速いに越したことはありません。最近はスターバックスなどの上質ソファー系のカフェに長居することが多いので、この調子でどんどん、あらゆる店舗に無線LANを設置してもらいたいものですね。

とか思っているうちにスタバでもヤフーBBの試験接続が始まりました。本当にすごい勢いかもしれません。またフランスに帰りますが、次に日本に来る時には、もうホットスポットどころか、ホットエリアが拡大していても不思議じゃありませんね。

フリーランサーにとっては、本当にユビキタスに仕事ができる時代になりつつあるようです。すばらしすぎる。もうフランス行くのやめよかな(笑)。

[18] 翻訳者としてのキャリアアップ
ワタナベシンイチ : 2002/4/5(Fri)23:05
4月、もうすっかり春ですね。何か新しい生活を始めたという方もいらっしゃるでしょうか。ま、フリーランスの翻訳者だと、4月になっても大して変わったことはないかもしれませんが。

4月ということで、僕も何か新しいことをやろうと思いまして、ドイツ語の勉強を始めました。ほかにもいろいろ可能性はあったのですが、とりあえず、僕は新しい言葉を身につけるというのを選んだわけです。で、何を始めようかといろいろ考えているとき、翻訳者として仕事を始めた後にも、まだまだ勉強できることはあったんだなぁ、と今更ながら実感した次第です。

で、僕がそのとき考えた、翻訳者としてのキャリアアップのための項目は例えば、

 1.別の外国語を身につける(僕の選択)
 2.別の産業分野を勉強する
 3.役所に提出する書類などのフォーマットを身につける
 4.Trados などのツールをマスターする
 5.様々なファイル形式の文書に対応できるようにする

など、みたいな感じで、仕事の幅を広げようと思えば、いろいろできるんだなーと思ったりしました。

ま、普段忙しい翻訳者は別にさらにスキルを増やさなくてもやっていけるわけですが、本当にそれで良いのか、と。やはり常に自分を豊かにするように勉強を続けていきたいなー、と思うわけです。ま、普段、翻訳してれば、たいていは自分の知らないことに出会って、ネットで検索したりして、いろいろ知識を増やしたりはしてるわけですが、そういうのとは別に、勉強する姿勢みたいなものを自分の中に保っていけたら、と思います。

とりあえず、ドイツ語、途中で投げ出さないようにしなくちゃな〜。
ほんじゃ、また。

[17] はじめまして。
ワタナベシンイチ : 2002/2/7(Thu)7:48
皆さん、はじめまして。ワタナベシンイチです。このたび、大脇さんのご好意で僕もこちらに独り言を書かせていただけることになりました。これからどうぞよろしくお願いいたします。

まず簡単に自己紹介しておきますと、現在、ギリギリ20代。ですが、翻訳は大学院在学中から始めましたので、もう5年以上(まだ5年程度?)になります。専門はバイオテクノロジーです。どちらかというとマイナーな分野かもしれませんね。

前回の大脇さんの独り言にも書いてありましたが、僕も家の中よりも、どこか外で仕事をするのが好きで、しょっちゅうノートパソコンを抱えては、あちこちの喫茶店や図書館を渡り歩いておりました。お気に入りのカフェで原稿を読んだり、ノートパソコンを開いたりするのは、なかなか気分の良いものです。そんなこんなで、あちこちフラフラとモバイル生活を営んでいるうちに、とうとう遂には日本まで飛び出して、今ではフランスのパリにまで来てしまいました。でも相変わらず、仕事のやりとりは以前と同じ日本のエージェントさんばかりです。今の時代、インターネット回線さえ確保できれば、本当にどこでも仕事できます。すばらしいものですね。

ここフランスは日本に比べ、インターネット環境の点では、まだまだ遅れているものの、最近はADSL等もだいぶ普及してきたようです。ちなみにウチではテレビの電波事情が悪かったせいもあり、ケーブルテレビの回線を使っています。日本から無線LAN設備も持ってきたので、ウチの中でのノートパソコンの操作も快適です。

今日はベッドの上に座ってくつろぎながら仕事をしています。ウチの前の通りには週に2回、マルシェがたつのですが、今日はそれに合わせてストリートミュージシャンが演奏にきたようです。ジャズのトランペットが風にのって聞こえてきます。こんな平日の昼間にパリのアパルトマンで英日の翻訳をしながら、日本から取り寄せている日経バイオビジネスなんかを読んだりしているというのも、なんとも不思議な話です。こんなに自由に仕事ができる職業もめずらしいですよね。ちなみに次は南の島に住んでみたいと思っています。将来的には衛星回線経由でインターネットに繋げるようになるでしょうか?

[14] グループ翻訳の重要性 (2)
大脇 浩史 : 2001/12/10(Mon)13:29
『アメリア』のサイトで、「翻訳プロジェクト」というページ(http://www.amelia.ne.jp/prj/prj_top.php)を見つけました。たびたび私の「ひとりごと」に出てくるように、こういったグループ作業の効率化に関するコンセプトは、産業翻訳の世界のみならず、近い将来、どんな翻訳の世界でも必要になるのではないでしょうか?

[10] Wordfast
大脇 浩史 : 2001/11/21(Wed)15:04
アップグレードと称したバグフィックスのために半年ごとに数万円払わなければならないTRADOSにうんざりし、私はTRADOSをバージョン2.3から一度もアップグレードしていませんが、実際の仕事では翻訳会社さんから最新版のドングルをお借りしてほとんどTRADOSを使用しています。

「脱TRADOS!」と言いながら、実際にはなかなかTRADOSから離れられません。これは、おそらくTRADOSに代わるソフトがないからだと思います。

ところが最近いくつか新しい翻訳メモリソフトが登場しています。しかも、無料(つまり、フリーウェア)で、TRADOSのTMとの互換性があるものもあります。

これらの翻訳メモリソフトの中で、「Wordfast」というソフトは非常におもしろい存在だと思います。

このソフトは、http://champollion.net/から無料でダウンロードでき、WindowsでもMACでも動作し、TRADOSと同様にWord上で使用します。ユーザーインターフェイスもTRADOSにそっくりです。機械翻訳ソフトとも連携できるようです。TRADOSに足りないものを補うような理想的なソフトです。また、多少のバグもタダなら許せます。

次回は、Wordfastについての感想、他の翻訳メモリソフトとの比較について書きます。

[6] Web 経由の Grep 検索
大脇 浩史 : 2001/11/15(Thu)19:57
IT およびソフトウェア関連の翻訳(ローカライズ)の世界では、翻訳文書が大量であるため、今後ますます共同翻訳作業に関するソリューションが必要になっていくと思います。

翻訳メモリ ツールにしても翻訳ソフトにしても、基本的に Fat Client 型であるため、これ以上発展してもクライアント(ソフトの使用者)への負担が大きくなるばかりです。
そこで、こういった負担を少なくするために、サーバーでアプリケーションを動かしてインターネット経由でサーバーから翻訳データおよび辞書を共有しようという動きがあります。こういったアプリケーションへのアプローチは非常に素晴らしいことですが、通信のインフラが伴わなければ実現できないため、あと5年ぐらいは実用化されないと思います。

ただし、現時点で実現可能な共同作業へのアプローチもいくつかあります。
たとえば、辞書検索システムを公開しているホームページはいくつかありますが、こういったシステムを改良して翻訳の共同作業に取り入れることは、比較的簡単です。

名古屋大学の杉浦研究室では、こういったシステム(CGI を使った辞書検索システム)についていろいろと研究し、そのプログラム ソースを Web 上で公開しています。
杉浦研究室では、ホームページ経由の Grep 検索プログラム (WebGrep) も公開しています。
翻訳者が辞書検索をする上で一番確実で、使いやすいのは、秀丸などのテキスト エディタを使用した Grep 検索です。

辞書 (用語集) を作る側(翻訳の発注側)にとっては、用語の追加や修正がはかどるため、どうしても Excel を使いたがるようですが、用語集を検索する側にとっては、タブ区切りや CSV 形式のテキスト ファイルを Grep 検索したほうが、はるかに効率的です。Grep 検索には、シンプルかつ高速に検索できる、複数のファイルを一度に検索できる、特別な操作をしなくてもその語句が含まれる行を検索できる、といったメリットがあります。

インターネットを介して、複数の翻訳者が1 つの辞書データを使用して Grep 検索を行えば、辞書の更新に関しても一元管理によって動的に行えます。また、CGI を使った掲示板のように、各翻訳者が不明用語を提出できるようにして、その用語のステータス(「確定」、「保留」など)を登録しておけば、翻訳者が辞書の更新情報をリアルタイムで知ることができます。また、WebGrep 検索は、辞書データに限らず、過去の翻訳メモリ(対訳データ)の検索にも使うことができます。

[4] 翻訳会社は10年以内になくなる?
大脇 浩史 : 2001/11/15(Thu)19:51
既に一部のソフトウェア ベンダから発表されているシンクライアント(Thin Client)型の翻訳メモリ ソフトウェア、つまり、Web ブラウザ上で動作し、インターネットを介して翻訳メモリを共有するブラウザベースの翻訳メモリ ソフトウェアは、5 年以内に確実に翻訳業界に導入され、10 年以内に定着すると思われます。

機械翻訳ソフトウェアが人間にとってかわることはないと思いますが、Excite や高電社や All Korea などの Web 上の機械翻訳サービスの処理速度および翻訳の精度は、既に市販の機械翻訳ソフトウェアと同じ水準に達しています。インターネットを介した機械翻訳がここまで進んでいるわけですから、インターネットを介してブラウザ上で動作する翻訳メモリ ソフトウェアが一般化されるのも時間の問題です。このブラウザベースの翻訳メモリ ソフトウェアは、複数の在宅翻訳者が共同作業を行う必要性が高くなってきた今日の状況に非常にマッチしています。

また、既にブラウザ上で翻訳者のトライアル、トライアルの採点、翻訳の発注、翻訳の受注、納品をリアルタイムで行うシステムを導入している企業も現れました。

この 2 つのシステム(ブラウザベースの翻訳メモリ ソフトウェアとオンライン翻訳受注/発注システム)が現実的なレベルに達すれば、もう翻訳会社は必要なくなります。クライアントが直接この 2 つのシステムを使って翻訳業務を行えば、翻訳に伴う時間とコストが大幅に削減されます。翻訳者の立場から考えても、高価な翻訳メモリ ソフトウェアを購入してインストールする必要もありませんし、翻訳会社を通さずにクライアントから直接受注できるようになり、受注単価が上がることになるため、大きなメリットがあります。

要するに、すべての無駄が省かれ、中間マージンがなくなることにより、クライアントはコストを削減することができ、翻訳者は収入を増やすことができるわけです。
さらに開発が進めば、コンピュータ上で動作するブラウザだけでなく、iモード対応の携帯電話でもこれらのシステムを使用できるようになります。これにより、翻訳者は iモード対応の携帯電話さえ持っていればどこでも仕事ができるようになります。また、これらのシステムを使えば、世界中の翻訳者が時差を利用して共同作業を行うことで、翻訳に要する時間を大幅に短縮することもできます。

私の予想では、これらのシステムは 5 年以内に翻訳業界に導入され、10 年以内に定着すると思います。最終的には、翻訳会社の仕事は急激に減り、翻訳者の紹介業務のみを行う翻訳仲介会社だけが残るような気がします。

これは、現実的な話です。
翻訳業界の本質が今後10年で大きく変わることは間違いありません。

[1] 用語の統一および検索の効率化
大脇 浩史 : 2001/11/15(Thu)19:44
クライアントから提供された用語集を検索する作業や、翻訳をしながら用語集を作っていく作業が効率化されると、翻訳の速度は大幅に加速します。

翻訳中にこのような処理を自動的に効率よくやってくれるツールは見当たりません。以前から、そんなツールを誰か作ってくれないかなぁと思っていました。

私自身はどうしているかというと、いろんな方法を試した結果、日本語入力システムの辞書登録ツールを活用しています。翻訳の仕事では、ほとんどMS Word を使うため、これが一番手っ取り早くて、汎用性があります。また、特別なプログラムを起動することなく、MS Word 上でもテキスト エディタ上でも、通常の文字入力の際に訳語を検索したり、登録したりすることができるため、効率的です。

具体的に説明すると、MS IME や ATOK などの日本語入力システムの辞書には、「読み(キーボードから入力する文字)」、「語句(変換される文字)」、「品詞」といった3つのフィールドがタブ区切りのテキストで保存されています。この「読み」のフィールドに「英単語」を登録し、「語句」のフィールドに「訳語」を入力します。既にクライアントから提供されている用語集を活用する場合は、クライアントから提供された辞書に「品詞」フィールドを追加して、タブ区切りのテキストで保存します。次に、日本語入力システムの[辞書ツール] を使って、新しい辞書を作成し、タブ区切りのテキストをインポートします。

この方法を使えば、MS Word に限らずどんなエディタで作業をする場合でも、通常の入力時に変換候補として訳語が表示されますので、いちいち別のプログラムを起動して検索しなくても、いつでも辞書を使用することができます。また、辞書に単語を登録する作業も辞書のエクスポートも簡単です。私の場合は、分野別、クライアント別、製品別の辞書を作成して、使い分けています。

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